【娯楽】一日中純文学読み続けたらどうなるのか・・・?
どうも!ネッシー皐月です(^O^)/
昨日は公立高校入試の影響で学校がお休みになり、暇を持て余した私だったので・・・
図書館行って一日中純文学読んでいました~!!
遠野遥さんの「改良」、宇佐見りんさんの「かか」——などの小説を、
純文学➡お昼ご飯➡純文学➡おやつ➡純文学・・・
という謎の予定を組んで読みまくりました。
そして——狂いました☆彡
そこで今日記では、
読んだ小説の中で特にお気に入りの3つを厳選して紹介し、狂った理由や本の魅力などを語っていきたいと思います!!
そもそも純文学って?
そもそも純文学って何ぞや??
その質問・・・よく分かります!
私も昔は「純文学?下ネタとかないピュアな小説ってこと?はにゃ?」でしたもん。村上春樹さんの存在を知った時に初めて純文学と向き合いました。
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まずですね、小説には大きく分けて「大衆文学」と「純文学」があるそうなのですよ。
Wikipediaさんは「大衆文学」を——
純文学に対して「芸術性」よりも通俗的で「娯楽性」に重きを置いている小説の総称で、時代物(現代物は通俗小説という)を指す。ただし、時代や論者によって、便宜上その語が意味するものが異なり、双方の区別なく「大衆文学」「大衆小説」と呼ばれることも多い。
と定義しており、逆に「純文学」を——
と定義しています。
私なりに簡潔にまとめると——
大衆文学➡起承転結が明確になっていてエンターテインメント性がある。”健康なビタミン剤”
純文学➡特に起承転結は感じられないが文章に芸術性を感じることができる。”毒薬”
参考:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11249540566
純文学を読むド(^O^)/
そんな芸術性を極めた美しい「毒薬」——純文学。それを私は一日摂取し続けました。
では!私が特に痺れて「うひょー好き!」ってなった小説をさっそく紹介していきます!!
1:宇佐見りん「かか」
著書「推し、燃ゆ」で史上3人目の若さにて芥川賞を受賞した宇佐見りんさん。
そんな彼女のデビュー作である「かか」を読み、私は一気に彼女の文体に惹かれました・・・
感想を一言で表せば「令和の生々しいリアル」
本当、朝9時に読むもんじゃないよ……余韻激しすぎるよ…
それくらいに著者の主人公一人一人に対する表現力がうますぎました。
あらすじは——
19歳の浪人生うーちゃんは、大好きな母親=かかのことで切実に悩んでいる。かかは離婚を機に徐々に心を病み、酒を飲んでは暴れることを繰り返すようになった。鍵をかけたちいさなSNSの空間だけが、うーちゃんの心をなぐさめる。
脆い母、身勝手な父、女性に生まれたこと、血縁で繋がる家族という単位……自分を縛るすべてが恨めしく、縛られる自分が何より歯がゆいうーちゃん。彼女はある無謀な祈りを抱え、熊野へと旅立つ――。
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309028453/
という、まーーなんとも重い話。そして重みのあるあらすじの何倍も重い本作。二度と読みたくないと思ってしまうほど、人間の本質が生々しく表現されているんです。(褒めてます)
終わり方も素晴らしい。若き作者の才能が憎いほどに素晴らしい。
これぞ純文学!!これぞ毒薬!!!!純文学好きの方!!ぜひ読んで!!
2:遠野遥「改良」
(※URLバグってるかもです)
お次も「破局」にて若くして芥川賞を受賞された、遠野遥さんの作品。
これもまーーーぁ 純★文☆学
こちらあらすじ⇩
メイクやコーディネイト、女性らしい仕草の研究……。
美しくなるために日々努力する大学生の私は、コールセンターのバイトで稼いだ金を、美容とデリヘルに費やしていた。
やがて私は他人に自分の女装した姿を見て欲しいと思うようになる。
美しさを他人に認められたい――唯一抱いたその望みが、性をめぐる理不尽な暴力とともに、絶望の頂へと私を導いてゆく。
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309028460/
「性」をテーマに描かれたこちらの作品は、やはりかなり「性」を感じるお話(?)
確かに「かか」と同じくらい面白くて同じくらい厚みもあるのに、なぜか読んだ感じがしなかったんですよ。
人間の内に秘めているもの+人間の「臭い」や「肌」が鮮明に表現されすぎていたので、あまりのリアルさに本当にその情景を見ている心地になっていたのかもしれないです。
うっㇷ゚ㇲ…(^_^;) ってなる部分(=作者の卓越した感性)もありますが、ストーリーに着目するとやはり「かか」と似ていて現代に共通する部分がありました。
「美しさ」に固執する若者——そういったところに共感させてくれつつも、ぞっとするような不気味さも感じさせてくれる傑作です。
3:小川洋子「博士の愛した数式」
(※URLバグってるかもです)
なんともう三つ目!!
最後は比較的懐かしの、比較的名の知れた小川洋子さん「博士の愛した数式」
こちらは読んでみると「え?これ純文学…?大衆文学?」と混乱してしまいます。私が読んできた純文学特有の毒性がなくて戸惑い、もう小説の区分なんてどーでもよくなりました。
あらすじポン!⇩
[ぼくの記憶は80分しかもたない]博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた──記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。
https://www.shinchosha.co.jp/book/121523/
あったかいのよ~(^-^)
これ読んだのが15時くらいで、それまでに「かか」「改良」その他にも「乳と卵(川上未映子)」「破戒(島崎藤村)」と(The★純文学)続きで来たので頭が故障しかけました。
それくらいに毒も何にもない、切なくて温かくて(おそらく誰が読んでも)「沁みる…」と感じられる作品です。
あらすじに「数学」「博士」とある通り、やはり本編でも数学用語が多く使われます。というか数学を通して物語が深みを増します。
私はバリバリの文系で理数系全般アレルギー体質なのですが・・・
そんな私でも!!「あぁ…数学って深いなあ面白いなあ」
と思わずうなってしまうほど、美しい文章で構成されており物語の世界に入り込ませてくれるんです!
「数式って聞くだけで鳥肌立つよー」という方も、ぜひ最後まで読んでみてください!!逆に感動して鳥肌立ちますから!!!( `ー´)ノ
【結果】狂った
朝9時から(ご飯と運動をはさんで)夕方にまでおよんだ「純文学会」
計:7冊を読み切りました。
もうね、どれも違った面白味があって最高でした。いやあ……やっぱり
「小説って素晴らしい!!!!!」
と思わせてくれましたよ。同時に「小説家って天才」と思いました。
ここまで人間の内面を忠実に文で表して、その表現力を維持して本を一冊書ききって、読者を戦慄させるほど満足させる著者はやっぱ凄すぎます。
そして・・・
「純文学作家、狂ってやがる……(゜レ゜)」
やはり芸術性を追求する「純文学」だけあって文章が恐ろしくリアルなんです。「おい作者、本当はお前さんの体験記なんじゃないのか?!」と思ってしまうくらいに。
体験記同然のお話、中でもドロドロ系を描ける著者って良い意味で世界観狂ってそう。
そしてその(良い意味で!)狂った著者の本を何時間も読んで
<<に、ニンゲンってブキミ・・・←狂った私
(毒性強めな)純文学は一日で数冊も読んだら脳内で化学反応起こして爆発します。
「人間って何なんだろ?」みたいな哲学的なこと考え始めたり、本の余韻漬けにされてそのあと何もする気になりませんでした。
でもそこが純文学の特徴だよ!!!大衆文学もめっっちゃ面白いけど、この通り純文学も「うっひょー---↑↑↑」ってなる中毒性があるよ!!!!!!!
おわり
これにて純文学大会パート①は終わりました!!いやー楽しかった!!
なになに?・・・——はいその通り!パート①ってことはパート②もやります!!
次回は読書の春に純文学を読み漁って、うきうき気分で感想を書き、
その次は読書の夏に大衆文学大会パート①を行おうかと思います!!!!!
みなさんもぜひ読書で人生アゲアゲ↑↑していきましょう!!!!!!!(^_-)-☆
<<読んでいただきありがとうございました
+❥❥❥+:;;;:+❥❥❥ (終)